建設業許可の概要

建設業許可とは、建設業を営むために必要な許可のことです。建設業を営むためには、元請業者は「一般建設業」の許可が必要です。また、下請業者は「特定建設業」の許可か「一般建設業」の許可のいずれかが必要です。

建設業許可の有効期間は5年です。有効期間が満了する30日前までに、許可の更新申請を行う必要があります。

尚、軽微な建設工事の場合には許可を受けなくても取り扱うことが可能ですが、一定以上の規模の仕事を請負うためには、建設業許可が必要になります。

建設工事の区分建設告示の内容(金額には消費税を含みます)
建設一式工事の場合工事1件の請負額が1,500万円未満の工事、又は延べ面積が150平方メートル未満の木造住宅工事
【木造】…建築基準法第2条第5号に定める主要構造物が木造であるもの
【住宅】…住宅、共同住宅及び店舗等の併用住宅で、延べ面積が2分の1以上を居住の用に供するもの
建築一式工事以外の工事の場合工事1件の請負額が500万円未満の工事

なお、これらの額(建築一式工事の場合は1,500万円、建築一式工事以外の場合は500万円)は、同一の建設業を営むものが工事の完成を二つ以上の契約に分割して請け負うときは、正当な理由に基づいて契約を分割したときを除き、各契約の請負代金の合計額とし、また、注文者が材料を提供する場合においては、その市場価格又は市場価格及び運送費を当該請負契約の請負代金の額に加えた額とします。

建設業許可の要件

建設業許可を受けるためには、以下の要件を満たす必要があります。

  • 経営業務の管理責任者を置く
  • 専任の技術者を置く
  • 財産的基礎を有する
  • 欠格事由に該当しない

経営業務の管理責任者を置く

建設業の経営業務を総合的に管理する者を置く必要があります。経営業務の管理責任者は、以下の要件を満たす必要があります。

  • 20歳以上であること
  • 欠格事由に該当しないこと
  • 建設業の経営業務に5年以上従事した経験を有していること
  • 経営業務に関する研修を修了していること

経営業務の管理責任者は、建設業の経営に関する一切の業務を総合的に管理する責任者です。そのため、建設業に関する豊富な経験と知識を有していることが求められます。

専任の技術者を置く

建設業に必要な技術的能力を有し、かつ、建設業に5年以上従事した者を置く必要があります。専任の技術者は、以下の要件を満たす必要があります。

  • 20歳以上であること
  • 欠格事由に該当しないこと
  • 建設業の経営業務に5年以上従事した経験を有していること
  • 建設業に必要な技術的能力を有していること

専任の技術者は、建設業の技術に関する業務を総合的に管理する責任者です。そのため、建設業に関する豊富な経験と知識を有していることが求められます。

財産的基礎を有する

建設業の健全な経営に必要な財産を有する必要があります。具体的には、以下の要件を満たす必要があります。

  • 建設業を営むために必要な資金を有していること(具体的には500万円の資産要件が必要です)
  • 建設業を営むための事業所を有していること

建設業は、多額の資金を必要とする事業です。そのため、建設業許可を受けるためには、建設業を営むために必要な資金と事業所を有していることが求められます。

欠格事由に該当しない

以下の要件に該当する者は、建設業許可を受けることができません。

  • 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
  • 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
  • 建設業に関する法令に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者

欠格事由に該当する者は、建設業許可を受ける資格がないため、注意が必要です。

建設業許可の有効期間と更新

建設業許可の有効期間は5年です。有効期間が満了する30日前までに、許可の更新申請を行う必要があります。

建設業許可の更新を受けるためには、以下の要件を満たす必要があります。

  • 前回の許可の有効期間内に、建設業を営んでいたこと
  • 前回の許可の有効期間内に、欠格事由に該当しなかったこと

建設業許可の申請手続き

建設業許可の申請手続きは、以下のとおりです。

  1. 許可申請書の作成
  2. 添付書類の準備
  3. 許可申請書の提出

許可申請書は、大阪府のホームページからダウンロードできます。添付書類は、許可申請書の種類によって異なります。

報酬額・法廷手数料について

大阪府知事への申請の際の法定手数料は以下になります。

法定費用

申請の区分一般建設業又は特定建設業の
いずれか一方のみの申請
一般建設業と特定建設業の
両方同時の申請
新規9万円18万円
許可換え新規9万円18万円
般・特新規9万円
業種追加5万円10万円
更新5万円10万円

報酬額

項目料金
建設業許可申請(知事・一般)120,000円(個人)
150,000円(法人)
建設業更新申請(知事・一般)60,000円(個人)
80,000円(法人)
業種追加70,000円(個人)
90,000円(法人)
決算変更届50,000円
建設業許可変更届20,000円~
経営事項審査申請120,000円(個人)
140,000円(法人)
入札参加資格審査申請30,000円~
表にない料金については別途お問合せ下さい。

まとめ

建設業許可についての概要を記載いたしました。難しい許可になりますので、細かい要件を書き始めるととても長くなってしまいますので、お問合せの際にご不明な点などご質問下さいませ。またブログなどでも細かい内容を記載して行きますので、合わせてご確認下さいませ。