賃貸でペットを飼う時の覚悟とデメリット。注意点や対策も解説

近年、ペットを飼う人が増えています。しかし、賃貸物件でペットを飼うには、いくつかのデメリットがあります。個人的にはペットを飼うと決めた時点で、その他の希望条件はほとんどが2の次、3の次になってしまうことも珍しくない為、慎重に検討して頂きたいと考えています。

本記事では、賃貸でペットを飼うデメリットについて、注意点や対策も交えて解説します。

賃貸でペットを飼う際の、代表的なデメリット

ペット可の賃貸物件が少ない

賃貸物件のうち、ペット可の物件は全体の数%~多くても2割程度しかありません。特に猫を飼われていたり、ファミリー向けの物件になってくると、更に件数が絞られてくるので希望の条件に合う物件を見つけるのが難しい場合があります。

ペットがいることで、条件や家賃、敷金礼金が高くなる

また、ペット可の賃貸物件でも、犬や猫のサイズや頭数、飼育できる種類などの条件が定められている場合があります。また、ペット飼育料や保証金などの追加費用がかかることもあります。
(代表的な追加費用で言うと、敷金1ヶ月アップや礼金1ヶ月アップ・家賃や管理費が数千円アップという場合が一般的です。また、例外なくペットを飼ったことでついた傷や臭いなどの原状回復費用は全額負担する必要があります)

参考:以前、初期費用に関する案内の記事を書きましたのでご確認下さい。(この記事で解説の費用よりも高くなると考えて頂ければ大丈夫です)

近隣トラブルの原因になることも

ペットを飼育する際に、鳴き声や臭いの問題は結構トラブルになりやすい所です。近隣住民から苦情を受ける可能性があり、最悪の場合、退去を求められてしまうこともあるので注意が必要です。

引越しの時にもまた苦労します

一番のデメリットは「部屋探しの難易度が上がる」という所だと思います。部屋にこだわりのないタイプの方の場合は問題にはなりませんが、希望の条件というのは誰でも何かしら持っていることが多いです。仮にすごく良いお部屋を見つけられたとしても、引越しの時にはまた同じ苦労をしたり、希望条件を我慢したりする必要があったりと、ペットを飼えることが一番の希望条件になることは忘れないで欲しい部分です。

借主側で取れる対策としては・・・

デメリットばかり書いてもネガティブな記事になってしまうので、前向きなお話としては「では、どういった所に気を付けたら良いのか?」について書いて行きます。

ペットの鳴き声や臭いを抑える対策をする

犬の場合は鳴き声が一番、近隣トラブルになりがちな点になります。既に飼われている場合はしつけで何とかするしかありませんが、これから飼われる場合には「良く鳴く犬種・あまり鳴かない犬種」なども事前に調べてから飼うのがおススメです。個体差もあるので一概には言えませんが、スピッツやパピヨンなどは良く鳴く犬種として有名です。柴犬なんかもしつけを誤るととても良く鳴くので小さいうちからしつけには気を付けておく必要がありますね。

猫の場合はトイレトレーニングをしっかりとして、かならずトイレで用を足すようにしつけをすること。そして用を足した後は砂が固まったらすぐにゴミ袋に処分することでかなり臭いを抑えられます。また、猫の場合は爪とぎ対策も注意しておかないと、クローゼットの扉やお部屋の角になっている所で爪をとがれると、退去時の費用が高額になる可能性が高いので注意が必要です。

運動をさせることも大切です。

犬の場合、特に運動量の多い犬種を飼う場合には散歩も1日1回ではなくて、複数回行っておかないと、ストレスから無駄吠えが増えたり、問題行動を起こす場合なんかもあるので、運動量の多い犬種の場合は散歩はかなりゆっくりと時間を取ることが必要です。

運動量が多い犬種:ボーダーコリー、ジャーマン・シェパード、ウェルシュ・コーギー、ジャックラッセルテリア、シベリアン・ハスキー この辺りはかなり大変です。

運動量が少ない犬種:チワワ、シーズー、狆、パグ、ペキニーズ、マルチーズ 賃貸の場合はこの辺りがおススメです。

実は、猫の場合もそれなりに運動させることが必要で、猫じゃらしとかおもちゃなんかを使って、適度に狩りの練習のような動きをさせておくと、ストレス発散になるそうです。(ストレスがたまると突然、部屋中を走り回ったり暴れたりすることがあるようなので注意)

まとめ:飼い始める前に、十分に考えてから飼って下さい

ペットは一度飼い始めると、死ぬまで面倒を見なければなりません。お引越しの時にもお部屋選びにはかなりの制約を受けてしまうのも事前に覚悟しておく必要があることは重々知っておいて頂きたいと思います。

お歳を召してから淋しさを紛らわすために飼い始める方もおられますが、個人的にはあまりおススメはしません。高齢になってから飼い始める際には、ご自身の身体が悪くなった時に代わりに面倒を見てくれる方を見つけておいたり、必要に応じて「民事信託」なども検討頂くのが良いと思います。(民事信託については改めて記事を書こうと思います)

それでも、ペットのいる生活はとても良いですね♪ 私はアラフォー+独身なのでペットを飼うのはかなり難しいですが、猫のいる生活とかすごく憧れます。今、ペットを飼われている方は大切なご家族として、寄り添って暮らして頂くことを願っています。

投稿者プロフィール

出野 勝巳
出野 勝巳
1980年生まれ。若い頃はしがないバンドマンでヴォーカルをしていた。
不動産会社に勤務する傍ら、お酒を止めたことを機に39歳から勉強を始め、宅建を皮切りに管理業務主任者、簿記2級、行政書士と資格取得を通じてステップアップし、開業に至るという変わった経歴を持つ。