【大阪で不動産屋を開業する方法】必要な手続きや注意点を徹底解説
不動産屋を開業するにはどのような手順を踏めば良いかお分かりでしょうか? 考えなければならないことは多いですが、他の許認可と同様に「ヒト・モノ(場所)・カネ」の3点が大事になります。今回は大阪で不動産屋を開業する場合を参考に、これらを具体的に書いて行きたいと思います。検討されている方がおられましたら、是非ご確認下さいませ。
目次
不動産屋を開業する手続きについて│宅建業免許が必要です
不動産屋を開業する際、反復継続して業として取引を行う場合には「宅建業免許」が必要になります。1つの都道府県内のみで不動産屋を経営する場合には都道府県知事免許(大阪の場合は大阪府知事免許)、2つ以上の都道府県にまたがって営業所を置く場合には国土交通大臣免許が必要になります。
また、属性は個人属性でも法人属性でも許可を受けることは可能ですが、多くの場合は会社を設立して法人属性で始められるのが一般的です。(この記事では大阪府知事免許と仮定して解説していきます)
参考:大阪府知事免許を取得する際の要件等は大阪府庁のHPを参照しています。
宅建業免許の要件「ヒト・モノ(場所)・カネ」について
不動産屋を開業する際に必要な宅建業免許ですが、具体的に必要な要件を簡単に解説していきます。
人についての要件│宅建士の確保・役員および政令使用人の欠格事由非該当性
宅建業免許を申請する際には下記の要件を満たしているか審査されることになります。
- 5人に1人以上の割合で宅地建物取引士の確保が出来ているか?
- 代表者を含め、役員や政令使用人に欠格事由に該当する人がいないか?
上記の2点が人の要件として問われます。
宅地建物取引士の資格は代表者さんが持っている必要はありませんが、その場合には他の方で宅建資格をお持ちの方を確保する必要がありますのでお気をつけ下さい。尚、宅建試験に合格しているだけではなく、ちゃんと都道府県に登録している資格者が必要になりますので、ちゃんと有効期限内の取引証を有しているか、事前に確認をお願いします。(免許申請の際にもコピーを提出する必要があります) 尚、免許申請の際には宅地建物取引士が「資格者登録簿において、どこにも専任登録しておらず、どこにも勤めていない」ことが必要です。
また、役員や政令使用人が欠格要件に該当していないことも必要な要件になり、万が一該当している場合には、審査の際に不許可になってしまいます。欠格要件とは具体的に何かは、以前解説する記事を書きましたので合わせてご確認下さい。
参考:宅建業における欠格要件とは?に関しての記事へのリンクはこちらです。
場所に関しての要件│独立性を持った事務所を確保できているか?
不動産屋を開業するために必要な要件の2つめは、独立した事務所を確保できているか?という点です。例えば、「今既にある会社の一角に不動産屋を開業したい」場合などは、注意が必要です。独立性の確保が出来ていないと判断される為です。この場合は不動産屋の事務所のスペースをパーテーションなどで区切って、独立性を持たせる必要が出てきます。
他にも自宅の1室を不動産屋の事務所にしたい場合なども、ちゃんと免許要件を満たせるようにレイアウトなどに注意が必要になりますので、ご自身で手続きされる際には手引きを熟読した上で申請に臨むか、または手続きに慣れた行政書士に依頼されることをおススメします。
お金に関しての要件│どんな費用が必要になってくるの?
不動産屋を開業するために必要になってくる最後の「お金」に関しての要件について説明します。宅建業法には下記の2パターンが記載されています。
- 営業保証金を供託する場合、主たる事務所に対して1000万円・従たる事務所に対して500万円の合計額
- 弁済業務保証金分担金を支払う場合、主たる事務所に対して60万円・従たる事務所に対して30万円の合計額
上記のいずれかになります。営業保証金は開業者には資金的な負担が大きすぎる為、ほとんどの方は弁済業務保証金分担金で対応することになりますが、その場合は保証協会への加入が必要になりますので、その為の費用もかかります。
具体的にいくらくらい必要になるか? 試算をしてみます
上記の書き方では合計金額が分かりにくいので、下記の前提条件で試算をしてみます。一度ご確認下さい。
前提条件
- 代表者が宅地建物取引士で、お一人で開業する(他に従業員を雇わなくて良い状態&役員等が他にいない)
- 資本金100万円で会社の設立から始め、かつ営業開始時点では資本金はまるまる口座に入れたままとします。
- 会社設立の定款認証と大阪府宅建業免許申請&保証協会への加入申請は行政書士に依頼、会社の登記申請は司法書士さんに依頼(司法書士さんの報酬はざっくり10万円で試算)
- 保証協会はハトのマークの団体で試算し、弁済業務保証金分担金と入会金の合計でざっくり計算140万円で試算します。
- とりあえず値引きは考慮しないものとします。(実際はまとめてご依頼の場合は値引き対応致します)
①項目(会社設立) | 金額 |
定款認証(会社設立) | 45,000円 |
行政書士報酬(会社設立) | 80,000円 |
資本金 | 1,000,000円 |
司法書士報酬(登記申請の際) | 100,000円 |
登録免許税 | 150,000円 |
合計 | 1,375,000円 |
②項目(宅建業) | 金額 |
宅建業免許申請(大阪府手数料) | 33,000円 |
行政書士報酬(大阪府知事+保証協会加入) | 100,000円 |
保証協会加入(弁済業務保証金分担金含む) | 1,400,000円 |
合計 | 1,533,000円 |
上記の①+②の合計で2,908,000円がざっくり計算の費用になります。分かりやすいように本当にざっくりの計算ですので、実際は多少前後する費用が発生するのと、多くの方はテナントを借りる費用が追加で必要になりますので、予めご了承頂けますようお願い致します。
不動産屋の開業を弊所にご依頼頂くメリット・デメリット
メリット・デメリットを解説していきます。デメリットは1点だけ、ご自身ですべて手配されるのに比べてコストがかかります。この点は明らかなデメリットです。それ以外のメリットは以下になります。
- 弊所も宅建業免許を取得していますので、テナント探しも合わせてお任せ頂けます
- 弊所の横のつながりもご紹介させて頂けますので、不動産屋や士業関係のコネクションも出来ます
- 日本政策金融公庫の融資や資金調達のご相談もして頂けます
- 許認可以外にも沢山やることがありますので、免許申請という一番面倒くさい部分を丸投げして頂くことが可能です(実はここが一番のメリット)
特に免許申請の際の写真撮影や事務所要件のチェックなどは、慣れていない人がやると「補正(やりなおしのこと)」の指示を受けますので、スムーズに進まないことも多いです。何度もやり直しをして、諦めてご依頼することにした・・・と言う方も時々おられるそうです。
対応エリア
大阪市中央区、大阪市浪速区、大阪市天王寺区、大阪市西淀川区、大阪市西区、大阪市福島区、大阪市此花区、大阪市東淀川区、大阪市淀川区、大阪市東成区、大阪市北区、大阪市都島区、大阪市生野区、大阪市福島区、大阪市旭区、大阪市城東区、大阪市鶴見区、大阪市阿倍野区、大阪市住之江区、大阪市住吉区、大阪市東住吉区、大阪市平野区、大阪市西成区、堺市堺区、堺市北区、堺市西区、堺市中区、堺市東区、堺市美原区、堺市南区、能勢町、豊能町、島本町、池田市、箕面市、茨木市、高槻市、枚方市、豊中市、吹田市、摂津市、寝屋川市、交野市、守口市、門真市、四条畷市、大東市、東大阪市、八尾市、松原市、藤井寺市、柏原市、羽曳野市、高石市、泉大津市、大阪狭山市、富田林市、太子町、河南町、千早赤坂村、河内長野市、和泉市、岸和田市、貝塚市、熊取町、泉佐野市、田尻町、泉南市、阪南市、岬町
他府県などのその他のエリアはご相談下さい。近隣県であれば出来る限り対応させて頂きます。
まとめ
今回は大阪府で不動産屋を開業する際の「ヒト・モノ(場所)・カネ」の要件を中心に解説させて頂きました。漠然としたイメージをお持ちの方に、少しでもイメージを付けて頂ける内容にしたつもりですが、当然、まだまだ解説し切れていない部分も多いので、また別の記事でも他のトピックを書いて行くように致します。
また、会社の設立から宅建業許可&保証協会の加入まですべてご依頼頂く場合には割引もさせて頂きますので、お問合せの際にご相談下さいませ。(役員の人数などによって金額が変わります)
投稿者プロフィール
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1980年生まれ。若い頃はしがないバンドマンでヴォーカルをしていた。
不動産会社に勤務する傍ら、お酒を止めたことを機に39歳から勉強を始め、宅建を皮切りに管理業務主任者、簿記2級、行政書士と資格取得を通じてステップアップし、開業に至るという変わった経歴を持つ。
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